情報処理安全確保支援士とは、近年のDX推進やサイバー攻撃の増加に伴い需要が高まっているサイバーセキュリティ分野に関する高度な知識を有していることを証明する国家資格です。
情報処理推進機構(IPA)の試験区分の中でも最上位に位置づけられており、セキュリティ対策の調査・分析・評価を行い、その結果に基づいて必要な指導・助言を行う専門家として認められます。
私はセキュリティの実務経験がほとんどない状態から、独学で約1年ほど勉強し、この試験に合格しました。本記事では、その際に実践した勉強方法や学習スケジュールを紹介します。
私のITスキルとバックグラウンド
私はSIerでプロジェクト案件を担当したり、客先でITインフラ全般の支援を行うなど、IT業界で10年以上の経験があります。
ただし、セキュリティ業務を直接担当していたわけではなく、知識についてはほぼ素人の状態でした。
保有資格
- CCNA
- AWS ソリューションアーキテクト アソシエイト
- 情報セキュリティマネジメント
- ITパスポート
IPAの資格としては「ITパスポート」と「情報セキュリティマネジメント」のみ。支援士試験に挑む前に、腕試しとして情報セキュリティマネジメントを受験しました。
ちなみに基本情報処理技術者試験にも挑戦しましたが、やる気が続かず何度も不合格…。
勉強方法
使用した参考書やサイトは以下の通りです。
- 「[改訂新版]要点早わかり情報処理安全確保支援士ポケット攻略本」

- 「うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集[第2版] 」

- 「情報処理安全確保支援士ドットコム」
- 「応用情報技術者試験ドットコム」
- 「IPAの過去問」(5年間分を1周)
- 「やさしいネットワークとセキュリティ」
活用方法のポイント
- ポケット攻略本(10時間)
薄くて読み切りやすく、最初の取っかかりに最適。分厚い本で挫折するより「まずは1冊読破する」ことを優先しました。 - 情報処理安全確保支援士ドットコム(40時間)
過去問道場で午前Ⅱ対策を徹底。平成30年以降の問題を解き、正答率は約7割で本番も突破できました。理想は8割ですが、私は首の皮一枚で通過。 - 応用情報技術者試験ドットコム(80時間)
分野が広くモチベ維持に苦労しました。計算問題も苦手でしたが、あえて苦手分野を深追いせず、支援士試験の午後対策を並行して進めてバランスを取りました。 - IPA過去問(70時間)
午後試験対策の中心。出題者の意図をつかむことが鍵で、単なる暗記ではなく「何を答えてほしいのか」を読み取る練習に力を入れました。 - 午後問題集+やさしいネットワークとセキュリティ
過去問演習後に解説を読み込むことで理解が一段深まりました。「問題文を咀嚼して解釈する力」を磨く上で特に有効でした。
学習スケジュール
- 学習開始:2月ごろ
- 中断:AWSソリューションアーキテクト試験の勉強で約2か月ストップ
- 実質勉強期間:5か月
- 学習時間:合計約200時間
勉強は毎日コンスタントにではなく、集中できる時期と停滞期を繰り返しつつ進めました。
まとめ
情報処理安全確保支援士試験は、セキュリティの実務経験がなくても独学で合格可能です。ポイントは以下の通りです。
- 薄い本から入ってモチベーションを維持する
- 過去問を徹底活用する
- 午後試験は「出題者の意図を読む」練習が必須
- 苦手分野は深追いせず、得意分野を伸ばす
首の皮一枚での合格でしたが、努力は必ず報われます。同じように挑戦する方は、ぜひ今回紹介した教材やサイトを参考にしてください。


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